ラットを飼育するにあたっていろいろと悩むのがケージです。飼い方や飼い主の目的によってケージ選びは大きく違っています。自分の目指す飼い方をよく考えてケージを選びましょう。
- ベタ慣れにするのか、観賞用として飼育するのか
- 外観を重視するのか、機能性を重視するのか
- 単頭飼いするのか、多頭飼いするのか
といったことを考えてみましょう。
ケージのサイズ
まず、どんなケージで飼うにしても前提としてラットを入れるケージには望ましいサイズがあります。ハムスターなどのケージを流用するにしてもラットでは狭すぎることがあるので注意が必要です。
ラットは成長にともなって体の大きさがだいぶ変わりますので、体が小さいうちは小さいケージでも問題ありませんが、単頭飼いの場合でも最終的には幅50cm 奥行き30cm 高さ30cmくらいのケージが必要になります。
ケージのタイプ
ケージのタイプは大雑把に分ければ「水槽タイプ」「金網タイプ」と両方を合わせた「ハイブリットタイプ」があります。
それぞれメリットデメリットがあり、外観も大きく変わってくるためどのタイプにするかは飼い主さん次第です。
以下にいろいろとケージについて個人的な意見を書いてみます。
衣装ケース
ホームセンターなどに売っている衣装ケースです。「水槽タイプ」になりますが、改造すれば簡単に「ハイブリットタイプ」になります。
- 価格が安い
- サイズがいろいろある
- 軽い
- 掃除がしやすい
- 改造しやすい
- 床材がケージまわりに飛び散らない
- 見た目があまりよくない
- 凹凸が多いと齧って穴を開けられる
- 中が見えにくい
水槽(魚用)
熱帯魚などを飼うための水槽です。
- 比較的価格が安い
- サイズがいろいろある
- 掃除がしやすい
- 床材がケージまわりに飛び散らない
- 中が良く見える
- 見た目も悪くない
- 蓋がない
- 重い
- ガラス製だと落とすと割れる
- ケージに固定するタイプの給水機や回し車を付けられない
水槽(爬虫類用)
爬虫類などを飼うための水槽です。
- サイズがいろいろある
- 掃除がしやすい(水槽横に大きく開く出入り口がある)
- 床材がケージまわりに飛び散らない
- 中が良く見える
- 見た目も悪くない
- 価格が高い
- 重い
- ガラス製だと落とすと割れる
- ケージに固定するタイプの給水機や回し車を付けられない
ハムスター用ケージ
金網タイプとハイブリットタイプがあります。サイズ的に成長したラットには使うのは難しいと思います。
- 比較的価格が安い
- 入手しやすい
- デザインが豊富
- 脱走しにくい
- サイズが小さい
- 掃除がしにくい(出入り口が小さくて手を入れにくい)
- 床材がケージまわりに飛び散る
フェレット用ケージ
フェレット用のケージはほとんどが金網タイプです。最初からハンモックなどがついてるものも多いです。
- サイズがちょうど良い
- ハンモックがついてることが多い
- 出入り口にしっかりした固定金具が付いている
- 比較的価格が高い
- 種類が少ない
- やや入手しにくい
- 床材がケージまわりに飛び散る
ウサギ用ケージ
ウサギ用のケージはほとんどが金網タイプです。ケージの底が引き出し式になっているものもあります。
- サイズが大きい
- 掃除がしやすい(底が引き出し式になっている)
- 出入り口にしっかりした固定金具が付いている
- 比較的価格が高い
- 金網のピッチ(幅)が大きいのでラットが小さいうちは脱走しやすい
- 単頭飼いには大きすぎるかもしれない
- 床材がケージまわりに飛び散る
デグー用ケージ(SANKOのイージーホーム40ハイ)
SANKOから出ているデグー用の金網タイプケージです。
- サイズがちょうど良い
- 高さがあるのでラットは立体的に動ける
- 掃除がしやすい(底が引き出し式になっている)
- 出入り口にしっかりした固定金具が付いている
- 比較的価格が高い
- 床材がケージまわりに飛び散る
個人的な結論
個人的な結論を書くと、ベタ慣れラットを目指すなら生後2ヶ月までは40cm×30cmくらいの安い衣装ケース、生後2ヶ月〜1年くらいは60cm水槽、生後1年からは底が引き出し式のウサギ用ケージかデグーケージがいいなと思っています。
理由は、小さなラットはあまり大きいケージだと逃げ回ってしまい飼い主の手に慣れるのに時間がかかってしまいます。生後2ヶ月くらいからは大きめの水槽で飼うことでさらに飼い主に慣れやすくなります(ケージの外には飼い主の手伝いが必要なことを覚える)。生後1年くらいからは底が引き出し式のケージだと掃除が楽になりますし、部屋んぽに出しやすくなります。
飽くまで個人的な結論ですが。